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Posted by ミリタリーブログ at

2020年06月20日

コンパスと色々




コンパス大先生について軽く触れていこうとおもいます。

コンパスといっても結構種類があります。有名なレンザティックコンパス、ベースプレートコンパスの2種のうち、レンザティックコンパスについて書こうと思います。

本題に入る前にいくつか知らないと困る事項をざっくり書きます。


まずは北について

○ 「北」の種類
 ・ 真北  地軸の方向の北
 ・ 方眼北 地図上の北
 ・ 磁北  磁石の北

一言に北といっても、色々ありますね。この色々あることによって問題があります。察しが良い方はすでに気付いているかも知れませんが…


地図と磁石で北がズレるんですよね。

このズレの角度を「GM角」といいます。このズレは場所によって異なりますので注意が必要です。

地図上で行きたい場所の方向を確認して、いざ!コンパスで行こう!ってときにズレを忘れてると大変な事になります。

地図からコンパスへは数字を「足す」
コンパスから地図へは数字を「引く」 

ということを覚えておきましょう。

じゃあ、その数字ってなに?となると思います。


次に度とミルについて

○ 度
 言わずと知られた単位、重要なことは北を基準として0°と360°方向が北になります。つまり90°は東、180°は南、270°が西ってことです。

○ ミル
 よく軍事的に使うやつ。度だと360°だがミルだと6400ミルになる。1°=約17.8ミルってことになります。ミルだと方角が0ミル、6400ミルで北、1600ミルが東、3200ミルが南、4800ミルが西ってことです。

ちなみに1000m先にある1mの幅のモノを1ミルって言う。なにが言いたいかと言えば、目標が1km先でコンパス使って行くときに1ミル、ズレてれば1m、1°ズレてれば17.8mもズレて進むことになります。

大変だね。

だからこそ、ちゃんと数字を読むこと、GM角を計算しないと大変なことになります。

※補足事項
スコープについてる線はミルです。ミルを使って距離や物の大きさを出すことが出来ます。

距離 = 大きさ(m) ÷ 見えたミル数 × 1000

例題として、身長175cmの人間をスコープで見たら5ミルと見えた…

1.75 ÷ 5 × 1000 = 350

つまり、その人は350m先にいるってことです。縦横両方求めた方が精度が上がります。

もともとのモノの大きさを分かってないと厳しいですけどね。逆に大きさを出すこともできます。


補足でかなり脱線しましたが、次に覚えていたほうがいいのが歩測です。

○ 歩測
 100mで何歩歩いたかということ、逆に何歩歩いたから何メートルってのが分かるってやつです。通常は複歩で測ります。複歩は2歩で1歩ってやつです。100m測ってから歩いて自分が何歩か確認しましょう。私は平地だと66歩ぐらいです。これは平地や坂(上り下り)、荷物を持ったときなど色々測りましょう。


くそ長い前置きを終わりますが、実際に知らねばならない事はいっぱいあります。さて本題に入ります。


本題!!


レンザティックは



開くとこんな感じで、フタに線あるのとルーペみたいのがあります。銃で言うならば、フタに線ある方がフロントサイト、ルーペの方がリアサイトになります。



目標はこの精密ドライバーです。こいつを狙っていきましょう。



狙ったなら、次にルーペを使って数字を読みます。



度だと85°方向、ミルだと1300ミル方向っていうのがコンパス上で分かります。

進行方向の度又はミルが分かりましたね。この数字を元に進んで行けばたどり着くってことです。

上の写真のようにいちいち歩きながら狙いながらいくのが正確なんですが、大まかにいく方法があります。



このように、1回狙って数字を出したら北を基準にして見た数字を維持しながら進む方法があります。ベースプレートとかはこの方法です。

いちいち狙っていくのが第1法、大まかにやるのが第2法と言ったりします。


しかしながら、コンパスで見た物を地図に落とし込む場合、地図からコンパスに落とし込む場合は最初の方にある「GM角」を考慮しましょう。

話はベッケンバウアーになりますが、この度やミルは自分がその場からどの方向を見てる、進んでるって事を他の人と共用できたりします。北を基準に360°、6400ミルなので地図上で掌握できるってやつです。

方位角の他に逆方位角ってのもあります。見た数字は自分から見た方向の数、つまり方向角です。その逆を逆方位角といって見た方向と逆の数字ですね。

見た数字が度なら180度以下なら180度足す、180度以上なら180を引けば逆方位が分かります。(ミルなら3600ミル以下は3600ミルを足す、3600ミル以上なら3600を引く)

これは後方交会法といって自己位置をGPSに頼らずに出す時に使います。コンパス以外にもプロトラクター(自己位置決定盤)も必要です。やり方は自分の位置から分かりやすい場所を2点以上コンパスで見て方位角を出してから逆方位角を取って地図上に線を引き、交わった場所が自己位置ってやつです。

逆に目標の位置を知りたい場合は、前方交会法を使います。後方交会法では自分がいる位置から2点を測りますが、前方交会法では2箇所(点)以上の場所から目標の場所を測る方法です。

簡単に言うとその場を動かすに2点を求めてやるのが後方交会法、自分から動いて2点の場所から1点見て求めるのが前方交会法ってことです。


ここまで来てあれなんですが、コンパスは金属の影響を受けるので注意しましょう。

ここまでかなりざっくりと書いてきましたが、コンパスが使えれば道に迷わないし、GPSが無くとも自分の場所が分かるってことですね。

難しいですが、分かれば結構便利なもの

それがコンパスです!


  


Posted by じろー at 22:35Comments(0)